​38 ライフイズビューティフル

​著・シチミ大使

 銃の握り方を知ったのは、五歳の頃だった。

 他のおもちゃと同じように、まさかこれで人が死ぬなんて思いも寄らない。だが、父親はそれを与え、そして誇らしく笑ったのを、記憶の断片で覚えている。

 実際に撃ってみると、反動で肩を壊した。三週間くらいは、右肩が上がらなかったのを周囲に笑われた。

 しかし、と私は思ったものだ。

 こんなもので人が殺せてしまうのか、と。

 人の命一つの代償が三週間の右肩の故障。こんなもので、と私は少し可笑しかった。

 だから八歳の頃、実際に戦場に駆り出されてみると、同じような子供たちが集められていることに軽いシンパシーを覚えた。

 同じ境遇なのか、と問い質し、まるでサマーキャンプよろしく、私たちは互いの家庭に対して語らっていた。

 細い目の面持ちだったので、弱そうだな、とよくなじられた。

 容貌が弱々しく見えるのはコンプレックスだ。あまり言わないでくれ、と私は面白おかしくその一夜を過ごし――その次の日に、投入された戦場で、火を囲んで語らい合った者たちは半分にまで減ってしまった。

 酷い撤退戦であったのだ。私たちはせいぜい弾除けの道具として扱われ、大人たちは皆、車で遠くまで逃げおおせていた。

 逃げ遅れた私たちは、それでも大人たちからの命令を信じて、戦い、戦った果てに、焼け落ちた集落と、そして鼻をつく異様な臭気の漂う敗戦地を守り通した。

 無論、誰に対して守ったのかなんて分からない。

 信奉すべき大人たちは逃げるか死んでしまっていたし、それに戦場を訪れた異国の言葉を喋る兵隊たちは、そんな些事に答える義務なんてないからだ。

 私は、異国へと連れ去られた。

 それが、九歳の誕生日であったのを、今にして思えばそうであったな、と思い返す。

 異国で叩き込まれたのは、生きる術だ。

 特に、何度もそらんじられたのはこれから先に、実戦に投入されると言う、よく分からない兵器の名前と、その扱い方であった。

 極秘裏の計画の裏で動いていたのは巨大なる組織と、そして陰謀。

 私はその名前を何度も耳にした。

「才能機」――後年に「人機」の名称を与えられる兵器の名前。そうであったと、記憶している。

 才能機に関することは極東の島国の一族が詳しいのだと、私は伝え聞いていた。その一族が、今、南米に駐屯している、とも。

 祖国……こう言うのは変かもしれないが、私からしてみれば、九歳の誕生日に私を連れ去った者たちが祖国であった。

 その厳命に従い、私は南米、ベネズエラに渡った。

 才能機に関しての直属に入るため、大佐身分の男と何度か面会し、やがて信頼を取り付けた。

 どこをどうやったのか。それは身に沁みついた所作であったのでよく覚えていない。

 大佐はそれほど有能な人物ではなかった。才能機の実戦の真価を得るために、南米の「天才」と呼ばれる研究者を拉致した。

 彼の名前は、ソウシ・タチバナであったと記録している。

 タチバナは私が人機研究に際して、よく見ていると評した。実際には祖国のために潜入しているのだが、ともすれば彼には露見していたのかもしれない。

「お前さんの眼は、才能機……いや、もう人機と呼ぶべきか。こいつを……いつかは在るべき姿にしてやれる、そういう優しい眼をしている」

 そんなことはないと私は言った気がする。私も他の軍人も同じく「人でなし」だ、と。その言葉にタチバナは笑った。

「表層上の嘘で、自分を偽らんことだ。お前さんの面っ皮には嘘ばかり張り付いているな。身分の嘘、信条の嘘、己の心についた嘘、自分に言い聞かせている、自らを壊さないようにするための嘘……。どれもこれも、陳腐だ。だが、お前さんを構成するのに、どの嘘も欠かせないのだろう」

 嘘をつくなと言いたいのか、とこの時の私は感情的であった。今までそういう風に自分を看破する人間には出会ったことがなかったからだというのが後からならばよく分かる。

 タチバナは寂しげに頭を振る。

「大事なのは嘘に囚われんことだ。嘘は……つき続ければ真実になるものもある。しかし、その嘘に足を取られ、雁字搦めにされてこうして、南米くんだりまで来て、お前さんは何になる? 何に、なりたくって来た」

 ――ドクトル、あなたは冷静さを欠いている、と私はここで無知蒙昧にも等しい言葉を吐いた。それをタチバナは一笑に付す。

「冷静さを欠いておると、他人に言うのならば、まずはいつでも抜けるようにしている銃から意識を外せ。そうできんうちは、口を挟まないほうが長生きできるぞ」

 しかし五歳の頃から身についた所作だ。それを外せと言われて、では一朝一夕にできるものではない。

 タチバナは私を見据え、こう言い放っていた。

「……大佐を言いくるめておく。お前さんは、この一家の護衛をしろ」

 差し出された二枚の写真に、私はまごつく。栗色の髪の女性と、佇む夫らしい男性。それに、勝気な瞳の少年の三人家族――。

「連中とはちょっとばかし、あってな。ワシが目の前に現れると、少しばかり胡乱なことが渦巻いていると、特にその男のほうは勘付くだろう。もう一枚のほうにいる、少年にも気を付けておけ。その少年を、大佐はこの人機――《モリビト一号》に乗せる算段だ。なに、そう深刻そうな顔をするでない。いつでも不敵に笑ってみせろ。それができるのは一端の男だけだ」

 構築されていく鋼鉄の巨神へと、私は意識を向けていた。両肩に巨大なウイングスラスターを有した、鉄の兵隊。これから先の戦場を席巻すると言われている「最初の人機」。

 才能機のバリエーションは多岐に渡っており、戦闘用のこの人機に含めないのならば、既に南米での調査団が組まれていた。

 ラ・グラン・サバナ。未開の森林地帯を行くのに、鋼鉄の巨躯は最適解であり、私も試験運転を何度か経験させられたが、まず姿勢制御がおぼつかなかったのをよく覚えている。

 あんなものを、運用するなど正気の沙汰ではないと思ったものだ。

 しかし、手に馴染んだ「力」の感覚が今までのどの兵器よりも強かったのは人機という兵器が時代を変えると言うのを如実に表していた。

 ヒトは、力への求心力で如何様にも変わる。

 拳銃を握ったのが、もし五歳よりも前だったのならば、私の価値観はどうなっていたのだろう。あるいは、もっと後だったのならば。

 そんな栓のない考えが浮かんでは消え、浮かんでは消えていくうちに私はその一家の護衛としてそれなりに極東の島国へと行ったり来たりを繰り返すようになった。

 彼らの生活は穏便とはいかなかったが、私はできうる限り彼らを守ろうと、夜襲や某国の追っ手と戦う日々を送っていた。

 別段、彼らに温情があったわけではない。

 ただ、タチバナに背中を押されて始めたこの操業も板についたもので、極東の島国に襲いかかってくる魔の手から、私は幾度となく、彼らを救い、擦り減ってはその夜の宿も分からずに一夜を過ごすことも少なくなかった。

 夫であるゲンタ・オガワラは私のことをいたく気に入った様子で、何度かボロボロになった私を訪れてくれた。私は、彼の勧めで煙草を嗜むようになっていった。

「ニッポンに帰った時にだけ吸うようにしているんだ。この国の……平穏な空気が恋しくってね」

 私は勧められた最初の一本を咳き込んで駄目にしてしまったが、彼は穏やかに微笑む。

「一服の味が分かるのは、ここくらいなものだよ。南米では酷い有様だ。私たちには隠しているつもりかもしれないが赤菜……妻が研究開発を進めた分野でよからぬことを企んでいる一派がいるのは小耳に挟んでいる。才能機を次の段階に進めようとしている、とも。……愚かだ」

 ――彼らは自分の責任でやっているのだ。自業自得じゃないか。

 そう言い返すと、彼は寂しげに口にしていた。

「ならば、私の家族がこんな目に遭うのも、自業自得かい?」

 答えられず、私は沈黙するしかなかった。

 離れた場所で、彼の子供が取り巻きの子供たちを率いて遊んでいる。ゲンタは困惑気味に笑っていた。

「給食バスを襲って、銀行強盗ごっこだと。……親としては気が気じゃないが、まぁ強く育ってくれるならいいさ」

 あなたは幸せ者だ、と私は口にしていた。

 別段、嫌味を込めたつもりはない。ただ、家族がいて、守るべき信条があって、そしてこうやって短いながらに平和な暮らしを享受できている。それを幸福と呼ばずして何と呼ぶのか、私にはついぞ分からなかった。

 だが、今ならば、少しだけ彼の苦しみが分かる気がする。

 彼は、闇を育むのに自分の力と言葉が影響しているのをどこかで予感していたのかもしれない。

 彼は、幸せ、か、と他人事のように返す。

「それって、何なのだろうね。いや、謎かけのつもりじゃないさ。ただ……妻がいて、息子がいて、こうして信に足るトモが居るのを、幸せと呼ぶのならばそうなのかもね」

「トモ」という言葉の馴染みのなさに、私が言葉を失っていると、彼は砂の上に文字を書いた。

「これで、友。まぁ、志を同じくする、仲間と言えばいいのか」

 私はそれを聞いてもなお絶句していた。

 何故ならば、私には志を同じくする仲間もいなければ、そうだと感じたことも今まで一度としてなかったからだ。

 ゲンタは、そうか、と面持ちを翳らせる。

「君は……とてもいい人間のように見えるのに、暗いものを抱えている……そのように見える。君の苦しみの一端でさえも私のような人間が語るのには、傲慢だろう。だが、君にも見える時が来るさ。志を同じくする、トモの姿が」

 残念ながら、ゲンタと一緒にいる時、私はそれをどうしても感じられなかった。

 南米に帰り、ウリマンと呼ばれる技術者集団と一緒にいても、何も感じられなかった。

 私はその頃には一端にもナナツーの操縦ができるようになっており、それなりに働けたとは思う。

 しかし、やはりと言うべきか。力の感覚は日に日に増していった。私のような木っ端兵士でさえも人機の力の前には魅了されていたのだから、彼はもっとだろう。

 そう、彼――黒将は。

 私はその日を知っていた。

 紛争地に赴いての《モリビト一号》による民の虐殺。

 それを未然に防ぐことは不可能であろう。しかし、その様子を別の場所でモニターさせるように誘導するのは可能であった。

 私は祖国に口添えさえ、欧州の隠れ村に潜む、ある集団へとコンタクトを取っていた。

 彼らは古くに失われた技術の粋を持っており、一時代には「魔女」、「錬金術師」の名前をほしいままにした、技術と遺産の末裔であった。

 ――名をグリム協会。

 グリム協会は私の与える情報と財にすぐに飛びつき、祖国を経由して私はグリムの研究者たちと結託して、《モリビト一号》の同行を観察させ、その技術流出を手伝っていた。

 大佐は満足げに、私のやる「表向きの」仕事を斡旋していた。

 ベネズエラ軍部でのそれ相応の地位の確約。そして「人機」による世界戦争の再発と抑止。

 矛盾点のように思えるかもしれないが、彼らは所詮、米軍の払い下げ、おこぼれをもらっている立場だ。

 そんな彼らが世界警察を名乗る米国を相手取って、正面から勝てる算段があったとは考えづらい。大方、米軍へとその利権と技術の売却権の独占を狙っていたのだろう。

 あの小物な大佐の考え付きそうなことだ。極東の技術者集団を口八丁で丸め込んで、南米に釘付けにし、その間に「一号機操主」を籠絡する。

 彼の思惑通りに行っていたのは「一号機操主」がモリビトに乗り込み、民族虐殺を達成したところまでだろう。

 私も、そこまでならば彼のような人間でも誘導できるだろうと思っていた。だがその先は、私のような「裏稼業」をよく知る人間でも、そう何度もは遭遇できない闇との戦いがあった。

 ベネズエラ本部基地への待機命令と人質への「措置」を、この時、無視していたのは私を含めたった二人。

 私は、彼が黒将に遭遇するのを黙って見ていた。

 殺されても仕方ない、と冷徹に思っていた部分もあるだろう。

 黒将は高津重工への復讐を誓い、ゲンタの操る《モリビト〇号》と相打ったと聞いたのはその少し後の話であった。

 大佐を失ったことによって、ベネズエラ軍部の失墜は甚だしく、またほとんどの利権を本国に奪われたベネズエラは飼い犬同然であった。

 その軍部で腐らず、着実に上に上り詰めて行った人間がいる。

 それがあの日、黒将によって目の下に傷をつけられた男――ダビング・スールであった。

 彼と私の目的は一致し、いずれ、黒将が人類そのものに牙を剥くこと、その時、止められるのはあの運命の戦いの後で名前を変えた高津重工の者たち――アンヘルだけだと知らされていた。

 私は相も変わらず祖国へと情報を売り渡し、その日限りではない生活を送っていたのに対して、彼は盤石に己の地位を築きつつ、その日限りのような眼差しをしていた。

 そう、実際彼の生涯は「その日」に集約されるのだろう。

 黒将によって頬の傷をつけられた日、そして、Xデイ――米国から買い取った核の投下による黒将軍の目論見を潰えさせること。

 しかし、そこには彼の望む明日などないではないか、と私は一度だけ反論したことがある。

 そんなことをしても、世界はきっと変わらない。

 いや、今よりももっと悪くなるかもしれないと。

 思えば、あれは年長者なりの警告だったのだろう。その言葉に、彼は壊れそうな微笑みで応じたのだ。

「……あなたは、私がまさか死後に天国に行けるとお思いですか? そんなはずはない。真っ当さがこの世に残っているのならば、私が行くのは地獄でしょう。裁かれもせずに

地獄へと繋がれるに決まっている。なら、生きているうちにやらなければ、いつやるのです? それに……あなたは信頼できる。私が信を置く、盟友と判断してもいい」

 まただ、と私は眩暈を覚えた。

 ゲンタと共にいた頃にも言われた、信に足る「トモ」。だがそれが何なのか、私には分からない。

 ダビングは少し思案するように目線を彷徨わせ、やがて口にしていた。

「盟友とは……志を継いでくれる人間のことを言うのだと思いますよ。私の……こんなにも弱く、そして罪深い私のような、小さな男の意地を次いでくれるのはきっと、あなたくらいなものだ」

 彼はいつでも壊れそうに笑うのだ。

 ここで死んでもいいとでも言うように。

 私は、そんな彼の死を決して無駄にはできなかった。

 ルエパ、ウリマン、カナイマの縛りなど今となってはどうだっていい。私は彼のために行動すべく、アンヘルへと武器を横流しした。

 それは祖国への忠誠にもとる行為であったのだろう。

 タチバナの孫に勘付かれるようにわざと情報を流し、そして彼の愛する女性の無事を約束すると、ダビングに誓った。

 その時くらいなものだろう。

 ――死んでも守る、と誓えたのは。

 私の言葉に、参ったな、とダビングは頭を振った。

「死んでもらっては困るんです。あなたには、私がいなくなった後に、やってもらいたいことがある。それは、私の意志を次ぐことに、きっと、なるはずだから」

 ダビングはXデイの計画を仔細に語り、《ホワイトロンド》のマーキングと遠隔自動操縦は私に任せるとまで言ってくれた。

 遠隔地からの人機の自動操縦。普通ならば無理の一言で断るところだが、私の経歴と、そして経験はそれを無理だと判ずる材料は一つもなかった。

 グリム協会の技術を受けて作られた遠隔操縦コックピットの中で、信号が送られてきた直後に、私はフットペダルを踏み込み、彼の志と共に駆け抜けた。

 彼の幻像が、私にだぶる。遠い地にいる、彼の志と共に。

 本物の戦場では、彼はきっとの最後の一滴だ。

 終わってもいいと心に誓えた本物の男ならば、彼の歩みを止めることなどできまい。

 私も、であった。

 歩みを止めず、そして三人もの、信に足る男たちの志を次いできた。

 カラカスに核が落ちた日――ウリマンアンヘル遠隔自動操縦機の中で、私は名前を得た。

 きっと、三人の「友」は導かれたに違いない。大いなる運命のうねりと共に、救いのある世界へと。

 ならば、その後を引き継がなくってどうすると言うのだ。

「トモツグ……」

 私は熱い涙が頬を伝う中で、喘ぐように声にしていた。

「私は、友の……その志を次ぐためだけの、その名前でいい。そんな、ささやかな名前で構わない」

 これまで無数の名前を使い分け、数多の人間を手にかけてきた私が、最後の最後に得たのは、一個の人間としての「名前」そのものであった。

 そして――。

 

「あーっ! 友次さん! 言ったでしょう。境内は禁煙! ですからっ」

 注意されて、呆けていた私は、おおっと、とわざとらしく煙草を踏み消す。

「すいませんねぇ、赤緒さん。ついつい、この国に来ると吸いたくなっちゃうんですよ。平和な空気が……恋しくって」

「でもっ、禁煙ですからっ! めっ、ですよ!」

 ははっ、と私は朗らかに笑う。

 いつかの、栗色の髪の女性と全く同じ相貌の少女。彼女に待ち受ける苦難と運命を考えるだけで、やり切れない思いに駆られる。

 私がやってきたことは無駄ではないのか。

 何が正しく、何が間違っていたのだろうか。

 だが、そんなこと、決められはしないのだ。

 きっと、小さな一個人では、決めることなんてできはしない。

「柊ーっ、メシくれ、メシ。って、うぉっ……。あんた、いたのか。幽霊みたいなオッサンだな……」

 ゲンタの息子の眼差しに、私は微笑むのみだ。

 ――いつでも不敵に笑ってみせろ。それができるのは一端の男だけだ。

「いやぁ、赤緒さんに叱られちゃって。禁煙、でしたっけ。日本の神社は厳しいなぁ」

「赤緒ーっ、ご飯、ご飯!」

 るんるんと廊下を歩んでいく翡翠色の髪をした少女が胡乱そうに私を見やる。

「何だ、いたの、友次さん。ご飯くらいは食べて行ったら? アンヘルの人なんでしょ? ……よく知らないけれど」

 あなたは知らないかもしれない。だが私は、あなたの祖父が命を懸けて守ったものを知っている。

「こらっ、ルイ! あんた、またさつきちゃんを泣かせて……! って、あら、友次さん」

 顔を見合わせて、南が会釈する。

 ――ダビング。あなたの守りたかった女性は強く気高い。

 私は赤緒の忠告も忘れて、もう一本の煙草に火を点けていた。

 柊神社の居間はしっちゃかめっちゃかで今日も騒がしい。彼ら彼女らの日常は、喧噪の中で続いていく。

 だが、これを守るために、命を賭した者たちよ。私は度々、この甘ったるい春の吐息が吹く度に、思うのだ。

 ――ああ、世界はこうも美しい。

銃の握り方を知ったのは、五歳の頃だった。

 他のおもちゃと同じように、まさかこれで人が死ぬなんて思いも寄らない

​著・シチミ大使

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